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生化学・免疫検査 BIOCHEMISTRY

業務内容

肝機能や腎機能、脂質検査などの測定と、感染症・ホルモン・腫瘍マーカーなど機械を用いて測定する検査や、寒冷凝集・マイコプラズマなど他自己抗体を用手法で検査しています。
血液の検査だけでなく、尿や髄液や胸水や腹水も扱っています。

測定機器紹介

生化学分析装置

  • 平成30年5月より機器を更新しました。
    日本電子社製 JCA-ZS050 2台
  • 処理能力
    比色項目 1200テスト/1時間
    ISE(電解質)項目 600テスト/ 1時間
  • 運用
    日立製作所社製分注器LabFLEX2600と同社製の搬送ラインに2台とも接続して効率良く検査できるようにシステムにて振り分けを行います。

免疫分析装置

  • 平成30年5月より機器を更新しました。
    中・四国地区での1号機であり、最新の機種を導入しました。
    アボットジャパン社製 Alinity i 1台
  • 処理能力 200テスト/ 1時間
    (処理能力は以前と同じですが、前動作が速くなったのと、測定中のエラーが減った分、早く検査結果を出すことができるようになりました。)
  • 運用
    単体で検査を行います。機器に分注させた子検体で検査するため、キャリーオーバー(擬陽性)が起きにくいです。また、更新前と同一社製の機器を選定したので、検査データが変動することなく、過去のデータと比較することが容易です。
  • B型C型肝炎の感染症検査、癌治療の指標となる腫瘍マーカー・甲状腺やインスリンなどのホルモン検査をしています。

生化学・免疫分析装置

  • 処理能力
    装置A → 800テスト/1時間
    装置B → 200テスト/1時間
  • 装置Aでは主な検査項目が測定可能で、休日夜間の緊急検体もこちらで測定しています。
  • 装置BではB型C型肝炎の感染症検査、癌治療の指標となる腫瘍マーカー・甲状腺やインスリンなどのホルモン検査をしています。

血糖・HbA1c分析装置 全自動グルコース測定装置

  • 処理能力
    血糖測定器 156テスト/時
    HbA1c    1.5分/テスト
  • 血糖値は写真右手の機械で測定しています。採血後即時に、測定できますので低血糖を起こしている患者さまにすぐに対応できます。
  • 約一ヶ月間の血糖の指標となる検査項目がHbA1cです。写真左手の機械で測定できます。

アレルギー検査

  • 花粉症・食物アレルギー・気管支喘息・アトピー性皮膚炎等のアレルギーに関わる原因物質を調べています。花粉症の原因となる杉やヒノキ、ダニ・カビ・ペット類、食物アレルギーや皮膚炎の原因である卵や牛乳・小麦・エビなど、計項目測定しています。

この検査でわかること

採血であらゆる症状を把握できます。検診を受けられた方、診察をして医師から注意を受けられた方、採血結果を見てみませんか? ご自身の体の状態を知っていただくいい機会になればと思います。
検査結果を見る上で、基準範囲というのが用いられます。これは健康な方100人のうち95人の人が示す検査結果を基準としています。ですから、この範囲をより飛び出ると異常の疑いが出てくると考えられています。生まれつき個人にはそれぞれ差はありますが、基本的には基準範囲内に入っていれば問題はないと思われます。また治療されている患者さまは基準範囲内になるようにお薬の調節をする場合もありますが、一概にそうとはいえず、患者さまの状態に合った値になるよう医師は考えています。もし治療をされている患者さまはご自身の体についてより知っていただいて、医師とともに治療に励む術となってもらえると嬉しいです。
また生活習慣病など気になる方もぜひ参考にしてください。

脂質

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
T-CHO 総コレステロール 男女 130~220 mg/dl
TG トリグリセライド(中性脂肪) 男女 35~150 mg/dl
HDL 善玉コレステロール 男女 40以上 mg/dl
LDL 悪玉コレステロール 男女 140以下 mg/dl

皆さんがよくご存じの生活習慣病の一つ、コレステロールと中性脂肪です。コレステロールは動脈硬化の原因になります。特にコレステロールの中で一番重要視したいのはLDLコレステロールです。動脈硬化の発症に深く関わります。140mg/dlを超えていませんか?
また、逆に動脈硬化を抑制する働きがHDLコレステロールです。HDLコレステロールは40mg/dlを下回っていませんか? 食生活に、また運動不足に十分気をつけましょう。

肝機能

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
T-Bil 総ビリルビン 男女 0.2~1.2 mg/dl
D-Bil 直接ビリルビン 男女 0.0~0.4 U/L
ALP アルカリフォスフォターゼ 男女 100~340 U/L
ChE コリンエステラーゼ 男女 200~460 U/L
GOT(AST) 男女 10~35 U/L
GPT(ALT) 男女 5~40 U/L
LDH 乳酸デヒドロゲナーゼ 男女 110~220 U/L
ChE 0~60 U/L
0~30 U/L

お酒がお好きな方、γ-GTPが高くはありませんか? GOT・GPTも上昇している方は肝臓に負担がかかっている証拠です。肝臓ガンや肝硬変になる原因です。また脂ものや偏食をしがちの方、たとえお酒を飲まれなくても脂肪肝になってしまいます。いわばフォアグラです。食生活に十分気をつけてください。

腎機能

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
BUN 尿素窒素 男女 8~20 mg/dl
UA 尿酸 3~7.5 mg/dl
2~6 mg/dl
CRE クレアチニン 0.4~0.9 mg/dl
2~6 mg/dl

ビールがお好きな方、尿酸があがると、痛風になります。ビールは控えてください。
クレアチニンが高い方、腎臓が弱っているかもしれません。すぐ医師に相談してください。腎臓は体に必要な栄養をきちんと吸収し、不要なものを排泄していくシステムを担っています。重要な臓器です。大切にしてください。

血糖

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
GLU 血糖 男女 60~110 mg/dl
HbA1c ヘモグロビンA1c 男女 4.3~5.8

徳島県では非常に糖尿病患者が多いといわれています。皆さん、血糖値は高くないですか? 空腹時血糖が110mg/dl以上や、またHbA1c(過去約1・2ヶ月の血糖のコントロール状態を反映している値)が5.8%を超えていませんか? 糖尿病予備軍にならないように、食生活の改善、また運動を始めましょう。

電解質

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
Na ナトリウム 男女 135~146 mEq/l
K カリウム 男女 3.5~4.8 mEq/l
Cl クロール 男女 98~108 mEq/l
Mg マグネシウム 男女 1.8~2.8 mg/dl
Ca カルシウム 男女 8.4~10.2 mg/dl
P リン 男女 2.5~4.5 mg/dl
Fe 血清鉄 男女 65~157 μg/dl

体の中で大切なイオンです。体調が悪く食事が取れない方は、脱水しないようにイオンの入った飲料水を飲むようにしましょう。ただし、腎臓の治療をされている方は電解質の調整が難しい方です。お水の飲み方や、お食事の内容など必ず医師から受けたアドバイスに従いましょう。

炎症

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
CRP C反応性蛋白 男女 0~0.5 mg/dl
WBC 白血球数 男女 42~80

熱がでたり、体内で炎症が起こっている場合に確認される項目です。治療をしていく上で炎症の程度の変化を確認するために測定されることもあります。

貧血

表記 項目名 性別 基準範囲 単位
RBC 赤血球数 410~520
400~470
Hb ヘモグロビン 14.5~16.5 g/dl
12.2~14.2 g/dl

※電解質の項目に記載した血清鉄の値も合わせて確認しておきましょう。

女性の方は性周期の関係などでの貧血が多いですが、男性の方の貧血は特に注意してほしいです。貧血は血液疾患の疑いのものや、体内での出血の可能性も考えられます。医師へ相談しましょう。

感染症

表記 項目名
HBsAg HBs抗原
HBsAb HBs抗体
Anti-HCV HCV抗体
TPLA 梅毒
RPR

当病院では院内でB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・梅毒の検査を行なっています。術前検査に行い、また肝炎の疑いのある方など測定しています。肝炎ウイルスに関して、当病院の測定機は、かなり高感度でウイルスの検出ができるものを取り入れています。

腫瘍マーカー

表記 特異的な臓器 性別
CEA 大腸・消化器 男女
CA19-9 膵臓・胆のう 男女
CA125 卵巣
PSA 前立腺
AFP 肝臓 男女

※当院で測定している検査項目

一般的に癌の健診は細胞診・X線検査・CT・MRIなどの画像検査や採血や便潜血検査、そして腫瘍マーカーなどの総合診断で行なわれています。
女性に特異的なもの、男性に特異的なもの、また臓器に特異的なものなど、腫瘍マーカーにはこのような臓器特異性がありますので、癌の治療後の再発がないかどうか、経過観察するのに有効的とされています。癌の家系の方や、体調の異変を感じる方は人間ドックやかかりつけの医師へ相談してください。

スタッフからひと言

機械を扱うことをメインとした部門として、各機械・試薬や測定反応の特性を心得て正しい検査結果を報告しています。毎日機器のメンテナンスを行って機械の調子を確認し、また1日中機械を扱い検査を進める中で、測定値に変動をもたらしていなか、時間おきに確認することも欠かしません。
正確に迅速に報告できるようスタッフとも協力しあい、検査に関する情報交換を大事にしています。

検査技術科紹介