ハンドセラピィ部門 THERAPY
業務内容
ハンドセラピィとは、外傷によって損傷された手の機能の回復を目指すとともに「生活する手(Useful hand)」としての能力を獲得することにあります。
当院整形外科には県下唯一の『手の外科センター』があり、ハンドセラピィ部門では、作業療法士が肩から手指における外傷に対して術後早期より専門的なリハビリテーションを実施しています。
対象となる疾患
上腕骨近位端骨折 上腕骨遠位端骨折 橈骨遠位端骨折 肘部管症候群 手根管症候群 手指屈筋腱損傷 手指伸筋腱損傷 |
屈筋腱狭窄性腱鞘炎(ばね指) ドケルバン病 母指 CM 関節症 切断指再接着後 マレット指(突き指) デュプイトレン拘縮 母指 MP 関節靭帯損傷 など |
ハンドセラピィ場面
感覚検査 しびれや感覚が鈍い方に対して行い、障害部位や障害の程度を把握します。
運動療法
作業療法士が徒手的に関節の曲げ伸ばしを行って拘縮を予防します。
スプリント療法
術後患部の安静固定や術後の早期運動を目的とし、特殊な素材を使用し医師の指 示のもと作業療法士が対象者の手に合わせてその場で作製します。
手指骨折後に使用するスプリントです。 上記スプリント内で運動を行うことで関節拘縮(関節が固くなる)や腱癒着(指が 動かなくなる)を予防します。
手指屈筋腱縫合術後の運動療法に使用するスプリントです。 当院では術後 3 日以内に上図スプリントを作製し、運動を開始することで良好な治 療成績を得ています。
ばね指の安静に使用するスプリントです。 ばね指では日常生活での手の使い過ぎで痛みや弾撥現象(引っかかり)が起こるた めに、上記スプリントを作製して関節の運動を制限し患部の安静を図ります。
その他の活動
定期的に『手外科カンファレンス』を実施し、手外科医とのコミュニケーション を図り、知識の共有、治療方針の確認など患者様の機能回復の一助となるよう努力 しています。