MENU

TOPへ戻る すだちくん

診療科・部門案内DEPARTMENT

微生物検査 MICROBIAL

業務内容

感染症が疑われる患者さまの組織・血液・髄液・関節液・喀痰・尿・便などあらゆる材料から、原因となる細菌(腸管出血性大腸菌O157、ブドウ球菌、結核菌など)・真菌(かび)・ウイルスを検出し、効果のある医薬品が適切に使われるよう、正確な情報を提供する役目を担っています。
通常の細菌培養では、結果が出るまでおおよそ3~4日間を要しますが、特定の微生物に関しては30分以内に結果報告ができる方法を用い、患者さまへの迅速な情報提供に努めています。

塗抹染色検査

検査材料(喀痰、髄液、膿など)の塗抹染色検査は、細菌・真菌の有無や菌を貪食した白血球の有無などが直接観察(顕微鏡で1000倍に拡大)でき、感染症の迅速診断にとってきわめて有用な情報が得られます。

迅速検査 (操作後3~15分で判定)

インフルエンザウイルス A型・B型インフルエンザの鑑別が可能です。
(鼻腔または咽頭ぬぐい液採取)
ロタウイルス 乳幼児下痢症の病原ウイルスです。
(糞便採取)
レジオネラ菌 肺炎・中耳炎や、小児の髄膜炎の原因となります。
(尿採取)
肺炎球菌 (咽頭ぬぐい液採取)
A群溶血性連鎖球菌など 急性扁桃炎の原因となります。

(咽頭ぬぐい液採取)

上:A群溶血性連鎖球菌 陽性
下:A群溶血性連鎖球菌 陰性

分離培養と同定検査

検体の種類と予想される病原体に応じて、培地を数種類選択し、酸素・二酸化炭素・温度など培養環境を整え分離培養します。次に、発育した細菌の染色性や形態、生化学的性状などから菌種を決定(同定)します。血清型など種以下の型別も必要に応じて行います。

A群溶血性連鎖球菌は急性扁桃炎、猩紅熱、劇症型感染症を起こし、特に早期診断・治療が重要です。(当院では、劇症型感染症患者さま3例全員の救命がなされております)

薬剤感受性試験

適切な化学療法薬(抗生物質含む)を選択するために行うものです。

一度に18種類の薬剤がテスト可能な、マイクロプレートを使用した微量液体希釈法です。白い沈殿のないセルは、化学療法薬が菌の発育を阻止しています。

スタッフから一言

安全性

排気側ヘパフィルターユニット

微生物検査室内は、独立した空調管理システムにより常時陰圧を維持し、特に排気側には高性能フィルターを組み込むなど、最新のバイオハザード対策をとっています。

院内感染防止委員会・感染対策チーム

医師・看護師・薬剤師・栄養士・臨床検査技師・事務部など多数のスタッフが一つになって会議と病棟ラウンドを毎月行い、病院感染(入院中に起こる感染症)防止に努めています。
微生物検査室では病院各部署の感染症に関する情報を収集・蓄積し、病院全体の状況を把握するとともに、その状況に応じた適切な指導・管理に関与しています。

検査技術科紹介